介護士が一番恐れていることは、転倒・転落事故【ヒヤリハット】

介護の現場
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こんにちは(^ ^)

介護施設で働くゆるふわ看護師 すのです。

 

介護施設で一番多い事故と言えば、

利用者の転倒・転落です。

 

介護スタッフが一番恐れていることです。はっきり言って怖いです。

夜勤中、何が怖いって、

オバケなんかより、夜間トイレに行く時に起きる転倒事故。

なぜそんなに怖いのか説明していきます

 

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介護中に起きる転倒・転落ケース

介護中は常に転倒リスクにさらされていますが、

どんな時に転倒・転落事故が起こりやすいのかいくつか挙げます

歩行中の転倒

高齢者は筋力も低下し、歩行が不安定な方が多いです。また膝の痛みや、腰痛、円背(腰が曲がっている)が原因で歩行困難な方もたくさんいます。

 

歩いただけで転びます!

 

歩行困難な方は、杖や歩行器を使用していますが、それでもふらついたり、つまずいたりして転倒を起こすケースが少なくありません。

特に夜間のトイレまでの歩行は、日中よりふらつきが多く、また睡眠導入剤や安定剤を寝る前に飲んでいる人も多いので副作用により足元がふらついたり、頭がぼーっとして転倒しやすくなります。

 

すの

夜勤者がもっとも恐れているのが夜間の転倒ですね

ベッドからの転落

ベッド上で寝返りをうってそのまま落ちたり、ベッドから起き上がって立ち上がる時に転倒しやすくなります。

また座るのもおぼつかない人が、ベッドで座っていてそのまま滑り落ちるケースもあります。

尻もちをつき、さらに頭をぶつけるケースもあるので要注意です。

居室で「ドスン」という音が聞こえたら、スタッフは慌てて飛んでいきます。

 

車椅子からの転倒

車椅子に座っていても安心できません。

認知症の方など、突然立ち上がろうとし、転倒してしまうことが多いです。

 

入浴時の転倒

入浴中は床が滑りやすく、歩行器や杖も使えません

服も脱いで裸になっているため、いつもと違う状況も転倒原因の一つになります。

特に入浴時の転倒は、裸のため怪我もしやすいですので、介護士もいつも以上に気を使います。

 

転倒時の対応についてはこちら!

 

転倒・転落するとどうなるの?

骨折事故となり入院

一番恐れている骨折事故です。救急搬送されそのまま入院となります。

 

高齢者が骨折しやすい場所は大腿骨(太ももの大きな骨)の付け根や、転倒時に手をつこうとして手首の骨を骨折するパターンが多いです。

高齢者は骨粗鬆症が多く、ちょっとぶつけただけでもすぐに骨折してしまいます。

 

骨折入院すると、何週間かかかりすぐには退院できません

 

高齢者の長期入院は、認知症悪化や日常生活動作(ADL)の低下、更には廃用症候群の危険性がもっとも避けたいリスクです

 

事故報告書や記録など書類もたくさん書かなくてはいけません

 

頭をぶつけると脳に障害が出る

脳に障害が起きると、生活に様々な支障が出ます。

麻痺が出たり、言語障害、運動障害、記憶障害などいままでと同じ生活ができなくなります。

今まで元気だった人も全身状態が急速に悪化し、亡くなられる事もあります。また転倒時に硬膜下血腫が生じたとしても、頭痛や意識障害などの症状が1ヶ月以上遅れて出てくる病気もあります。

 

高齢者が転倒したら、しばらくは油断禁物で長期的に日々の観察が必要になります。

日常生活動作(ADL)の低下

病院でレントゲンを撮り骨折や怪我などなく、医師より「大丈夫ですよ、様子見でいいでしょう」と言われても、脚や腰など痛みの訴えが続くパターンがあります。

本人も転倒のショックから、自分で歩くことが怖くなり、引きこもりベッドに寝たきりになったり、痛みがあるからと車椅子を希望したり、何をするにも介護士に頼り、自分でできていたことができなくるなど生活レベルは落ち、介護度だけがどんどん上がっていきます。

 

家族からの不信感

理解のある家族ならいいのですが、世の中介護施設をあまり理解していない家族も多いです。

施設も最大限気をつけていますが、転倒は100%防ぐことは出来ません。

 

加えて介護施設は施設により介護の程度が違います。

例えばグループホームなら、トイレ介助や食事介助、就寝介助など手厚い介護が望めますが、

サービス付き高齢者住宅など老人ホームでは、常時施設のスタッフが介護する必要がありませんので、手厚い介護は望めないでしょう。介護が必要な場合はケアマネと相談し、介護サービスを個別に契約しコーディネートしなければならないのです。

しかし、そのような仕組みを理解していない家族は、介護施設は全て介護してくれるのが当たり前と思っているので、事故があった場合は職員が目を離した怠慢だ、損害賠償だと不信感が募るのです。

 

そもそも24時間付きっきりで1対1で介護をするには無理があります

特に夜勤は、1人で何十人と見る場合も多く、とても無理なのです。

 

転倒事故は本当に防ぐことができるのか

先ほども述べたように、高齢者は歩いただけで転びます。

立ち上がっただけで転びます。
ベッドに座っただけで転落します。

 

施設もそれを理解し、できる限り事故予防のための対策は取っていますが、1対1の介護ではないし24時間常時見守りも出来ません。特に介護現場は今深刻な人手不足です

 

出来ないことばかり述べましたが、転倒は100%予防は不可能だと思います。

 

まとめ

介護現場は常に命を脅かす事故のリスクにさらされています。

その中でも1番多い、転倒事故はどの介護施設も力を入れていると思います。

介護スタッフも事故を防ぐため、日々勉強し試行錯誤の毎日です。

色々な対策をとっていても、事故は100%防ぐことは出来ません。

介護施設も様々な形態があり、よく観察し要介護者に合った施設や介護サービスをコーディネートすることが大切でしょう。また高齢者の体調や生活レベルは凄い速さで低下していきます。常に観察し、その人の状態を把握しておく事も大事です。

また家族とも日頃からコニュニケーションを取り信頼関係を築いておくと、いざ何かあった時トラブルも起きにくいです。