こんにちは(^ ^)
介護施設で働くゆるふわ看護師 すのです。
最近ニュースなどでも取り上げられていて、話題になりつつある「介護現場でのセクハラ問題」
私も実際、職場でセクハラ被害にあった話は時々耳にします。
そのほとんどは、問題視されず、本人が我慢するしかありません。
おそらくセクハラ自体は昔からあって、それを「ちょっとお尻触られたくらい我慢しなさい」だとか「隙を見せたあんたが悪い」など言われ、被害にあった介護士は我慢し泣き寝入りしていて、明るみに出てなかっただけだと思います。
実際、訪問介護の状況を考えると、利用者の家で一人暮らしの異性の利用者と二人きりですよ?
いくら高齢者とはいえ、体は衰えていても性欲は衰えていない方も多いです。
では介護現場でのセクハラとはどんな状況なのか書いていきます。
介護現場でのセクハラは本当にあるの?
介護現場でのセクハラは表に出ないだけで、割と珍しくはありません。
現場にいる私達は、時々スタッフが被害にあった事を耳にします。
ただその事を気にしない人は気にしないですし、気にする人は上司に相談するも「お年寄りがした事だから我慢して」「ちょっと胸を触られただけでしょ?」
挙げ句の果てには「自意識過剰」「隙を見せたあなたが悪い」などと言われ、相手にされず泣き寝入りの人も多いです。
介護をされる高齢者は、配偶者が亡くなっていたり、子供達とも疎遠状態、独り暮らし、病気を抱えて将来不安な人も多く、寂しい人も多いです。
そんな中、自分の娘や孫の世代の元気な女性介護士が優しく接してくれる…
若い女性が家にきて、身の回りの世話をしてくれる…
勘違いしてしまい、セクハラに走ってしまう人も多いようです。
訪問ヘルパーは、自宅で利用者と二人きりになる状況が多い
訪問ヘルパーは、基本的には一人暮らしの高齢者の家に訪問し、身の回りのお世話をします。
利用者の自宅に、二人きりになるのでセクハラに繋がりやすい状況になります。
- 利用者にお尻や胸など、体を触られる
- 利用者に押し倒される
- アダルトビデオを大音量で見せられる
- 下半身をわざと露出する
- 下半身が痒いから薬を塗ってなどと言い、わざと見せたり触らせようとする
- 距離が近い時に、キスをしようとする
- 介助中に手など体の一部を舐められる
- 食事に行こうなどと、しつこく誘ってくる(電話番号を聞きたがる)
利用者の家でこんな事をされたら、本当に怖いですよね。
しかし、相手は要介護者の利用者なので、強く拒否もできない事も分かって、その弱みにつけ込みセクハラをしてくるケースもありますので、厄介です。
拒否でもしようものなら、「年寄りをバカにしているのか!」「ボケていると思ってバカにしているのか」などと怒り出す人もいるので、困ったものです。
挙げ句の果てには、「おたくのヘルパーは俺をバカにした!使い物にならん」などと事業所にクレーム電話。
被害にあった介護士が叱られる、理不尽なケースも割と珍しくありません。
このような怖いニュースもありました
介護施設でも多いセクハラ
介護施設でもセクハラは、珍しくありません。利用者の居室では、24時間いつでも二人きりになりますし、入浴介助やオシメ交換など下半身を露出する時も多いです。
また自分で立ち上がれない人は、介護士が正面から抱き上げるような形で密着し、介助する時もあります。
介護士と距離が近い時が多いです。
介護施設では女性介護士が多いです。
そんな状況で、つい利用者もちょっとぐらいいいだろうと、お尻を触ったり、セクシャルな要求をしてきたりと、セクハラをする人もいます。
こちらも同じく、被害者は、あまり気にしない人か、泣き寝入りするパターンが多いので問題視されない事が多いです。
セクハラを無くすことはできないのか
あくまで私の意見ですが、セクハラを利用者側で無くすことは、正直難しいと思います。
中には認知症の方もいて、注意しても理解してもらえないケースもあります。
精神疾患を患っていて、自分の欲求に自制が効かない人もいます。
また利用者の中には、「お金を払っているのだから、自分はお客様だ」と勘違いしている人もいます。
80〜90才のおじいちゃんに「セクハラですよ」と注意しても、悪いことだとは分かっていても、罪の意識はなく、大したことないと思っている人もいます。
かと言って、注意喚起はするべきです。また加害者側には、決して媚びず、毅然とした態度をとる事も大切だと思います
セクハラ対策は事業所全体で取り組まないと解決できない
セクハラは利用者側ではなかなか無くす事ができません。
ですから、セクハラ対策として、セクハラをなるべく回避するよう対策をとるべきです。
セクハラ要注意の利用者には、男性の介護士が対応する、女性なら1人ではなく2人で対応するなど介護側で対策を考える必要があります。
その為には、事業所がセクハラ被害を深刻に受け止め、事業所全体で取り組むべきです。
セクハラ被害にあった介護士の中には、介護の仕事が嫌になり離職するケースもあります。
深刻な人手不足の中、介護職員の離職は一番に回避しないといけません。
セクハラ問題に向き合って、介護職を守る事が、現場の介護職からの信頼にもつながり離職予防にもなっていきます。
家族とも情報を共有する
セクハラ被害の実態を、家族に報告する事も大切だと思います。
おそらくほとんどの家族は、まさか自分の親が…と、びっくりするでしょう。
中には「うちの親がそんな事するはずがない」と立腹する家族もいるでしょう。
しかし、事実を知ってもらい家族にもセクハラ防止に協力してもらう事も大切です。
- 家族から注意してもらう
- アダルトビデオなどを、訪問時は手に届かない所におく
- 訪問中に、時々家族に顔を出してもらう
- 精神的な寂しさからセクハラをしてる人は、家族に面会時間を増やしてもらう
など、対策をとる事もできます。
まとめ
介護業界でのセクハラが表に出てきて問題になってきています。
今後国は、訪問系の介護サービスに力を入れていくようです。
訪問介護は、利用者の自宅で二人きりになり、セクハラになりやすい状況です。
セクハラを防ぐ為には、セクハラを軽視せず、深刻に受け止め、事業所全体で取り組む事が大切です。