入浴介助時の手袋着用は必要なのか【スタンダードプリコーション】

介護の現場
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こんにちは(^ ^)

介護施設で働くゆるふわ看護師 すのです。

介護の仕事と一口に言っても多種多様で、精神的な援助から肉体労働まで様々な種類があります。

その中で、肉体的に堪えるのが「入浴介助」です。

 

読んで字の如く、利用者様の入浴のお手伝いをします。

その時、あなたは手袋をつけていますか?

 

介護士の人って手袋をあまりつけず素手で洗う人が多いよね

すのナース
すのナース

私は必ず手袋は着用していますよ

 

ここでは手袋の重要性について書いて行きたいと思います。

 

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入浴介助時に手袋をつけた方が良い理由

感染予防

もうこれ1択です。

 

この方は感染症がないから素手で大丈夫。

水虫がある人は手袋をつけるけど、それ以外はつけなくてオッケー。

 

いやいや…。

現時点で感染症があるかないかなんて、100%分かりません。

 

感染「予防」という言葉の意味がわかりますか?

 

出血や発疹など目に見えるものがある時だけ、手袋着用って人も多いと思います。

感染症は目に見えないものもたくさんあります。

 

標準予防策(スタンダードプリコーション)標準予防策は、汗を除くすべての血液・体液、分泌物、排泄物、創傷のある皮膚・粘膜は伝播しうる感染性微生物を含んでいる可能性があるという原則に基づいて行われる標準的な予防策です。感染が疑われる、または確定しているかどうかに関わらず、医療が提供される場においてすべての患者さんに対して行われるものです。

(日本看護協会HPより)

つまり、全ての入浴介助に感染の危険性はあります。
陰部は粘膜に当たります。
入浴中に排泄物に触れるかもしれません。
また、逆も然りです。
介護士も感染源になる可能性があります。
自分では自覚していなくても、何かしら感染源になりうるのです。
しかも相手は、免疫力低下した高齢者です
日和見感染って知っていますか?
若い人や元気な人には症状が出なくても、高齢者や幼児など抵抗力の弱い人には感染症が発症してしまうこともあるのです。
以上の理由から、たかが手袋ですが着用には大きな理由があるのです。

手袋をつけない人の言い分と対処

では手袋をつけていない人は、どんな理由でつけないのか書いていきます。

お湯の温度が分からない

入浴前には必ず、湯の温度が適温かどうか手で触って確認すると思います。

手袋をしていると、湯の温度がわかりにくいので素手でしないとダメだという理由です。

 

湯の温度確認は、腕の内側や足でもできます。シャワーに関しては、途中急に冷たくなったり熱くなったりすることもありますが、急な温度変化は手袋越しに感じることが出来ると思います。
手のサイズに合った手袋をつけると素手に近い感覚になり、意外と温度変化も感じ易いです。

利用者からの印象がよくない

手袋をつけて介助していると

  • 自分は汚いと思われている
  • 素手で触りたくないと思われている

と不愉快に思う利用者もいるのも確かです。

 

すの
すの

利用者のプライドを傷つけないように、自分は手袋をしないという意見も多いです。

 

しかし、入浴介助は隠部などデリケートな部分も触ることになります。

 

逆にそんなデリケートな部分を素手でゴシゴシ触られたら嫌な方もいらっしゃいます。

女性の陰部を男性介護士が素手で触ったら、やはりちょっと嫌な感じがしませんか?

私は嫌です。

 

この問題を克服するためには、介護士全員が手袋着用を徹底し、感情的なものではなく、双方の感染予防のために必要なことだと説明し堂々と当たり前の事とすることが重要だと思います。

 

 

 

 

まとめ

入浴介助時の手袋着用は、標準策になっていますが

施設によっては、まだまだ素手での介助が当たり前な所も多いようです。

 

標準策はどんどん変わって行きます。介護士の方も日々の勉強は必要だと思います。

 

特にベテランさんは、昔の介護と今の介護の考え方がどんどん変わってきているのを、知らない人、受け入れられない人も多いようです。時代はどんどん変わっています。

 

しっかり勉強すれば「なぜ手袋をつけなければならないのか?」が分かり、

必要性を感じられると思います。

 

自分と利用者、お互いの身を守る為にも、安心安全な介護を心がけましょう。