施設介護で、介護職の自己満足だと思うこと【本当に利用者は喜んでいますか?】

介護現場への疑問
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こんにちは(^ ^)

介護施設で働くゆるふわ看護師 すのです。

介護施設での

「ちょっとこれってどうなの?」

 

「介護側の自己満足なんじゃないの?」

と感じることを書いていこうと思います。

 

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ハロウィンやクリスマス会などの高齢者があまり思い入れのない行事でのコスプレなど

介護施設での行事は大切

介護施設における行事は、年間通して様々な催しがあります。

具体的には「花見」「七夕会」「夏まつり」「敬老会」「クリスマス会」…などがあります。

 

行事の目的として、「季節を感じてもらう」「リフレッシュのため」「行事で楽しく食事を味わう」「ほかの利用者との交流」「身体を動かしてもらう」など様々あります。

 

介護職員もマンネリにならぬ様に、毎年趣向を凝らし利用者に楽しんでもらうため、企画書を書きしっかり準備し行事を開催します。

毎日施設で同じ生活の繰り返しの中、季節の行事は生活の刺激にもなり、また昔の思い出を思い、メリハリをつける良い機会にもなります。

行事ではしか味わうことのできない、ご馳走がでる場合もあります。

 

行事の重要性は理解できますし、必要だと思います。

 

その行事内容は介護職の自己満足になっていないですか?

ひな祭りや七夕などは、高齢者でも馴染みの深いイベントです。

一方クリスマスや、ハロウィンなどの外国の行事は高齢者にとってはあまり馴染みのない行事になります。

 

馴染みのない行事は、全て不必要と言うわけではありません。

馴染みがなくても、ほかの利用者と共に飾り付けを行い、歌を歌い、職員の余興を見ながら大笑いをし、美味しいものを食べておしゃべりをする事は楽しいと思う人も多いです。

 

しかし皆が皆、楽しいと思っているわけではありません。

中でも、私が「これはどうかな?」と思うことに、

ハロウィンやクリスマスのコスプレ(変な帽子やお面など)を、嫌がる利用者や興味のない利用者、また寝たきりの意思表示をあまりしない利用者につけて、無理やり笑わせて写真を撮る様な行為に、ちょっと疑問点があります。

かぼちゃのお面をつけて集合写真を撮っている光景が、シュールでなんとも言えない感情になります。

 

自分の親が、変なお面をつけられて、笑われながら写真を撮られていることを想像すると、なんだか複雑な気持ちになりますせんか?

 

介護側は、もちろん喜んでもらえていると思ってやっているのでしょうから罪はないでしょうが、イベントは、本当に利用者に喜ばれることをすればいいのではないのかなぁと思います。

 

 

何が何でも朝昼晩の食事は全量摂取が美徳

ほとんどの介護施設では、食事をどれくらい食べたのか、毎食摂取量を記録しています。

記録としては「主食10割、副食8割」という方法が多いと思います。

 

介護職の中には、食事は10割(全量)摂取が良い、と思っている人が多いです。

もちろん、施設で出される食事は毎食バランスの良い栄養と、カロリー計算がされており、それを全量摂取することが健康につながるということは正しいです。

しかし、高齢者は食事量に個人差があり、また今まで培ってきた生活習慣もあります。

今まで何十年も朝食を食べる習慣がなかった人や、もともと小食で一度に全て食べるのは難しい人など様々です。

それを、介護施設の利用者一律に、出された食事の全量摂取を目指すのは難しいと思います。

 

さらに、全量摂取こそが美徳と考えている介護職も多く、食が進まないからと、拒む利用者に時間内に全量摂取させるため無理やり食事を口に押し込む、寝たきりであまり食欲がない利用者が拒否しても無理やり食べさせるなど虐待につながるのではないかと疑問に思うこともあります。

 

一番怖いのが、それをやっている介護職に罪の意識がまるでなく、

「全量摂取させた私はえらい!」と思っている所です。

またほかの職員と競って、「あの人の介助ではあまり食べないけれど、自分が介助すると全量食べさせることができる」と自慢する人もいます。

 

人間はロボットではないのだから、たまにはお腹が空かない時もあるし、嫌いな食べ物もあり食べたくないものもあります。

健康のためと思うのも大切ですが、介護の本質をもう一度考えてもらいたい所です。

 

 

日中離床のため、車椅子に長時間座らせ放置

高齢者になると、日中の運動は減り、昼間も横になることも多く、その分夜が眠れないという方も多くなります。

このことを昼夜逆転と言いますが、昼間にゴロゴロして、夜に覚醒してしまいます。

この昼夜逆転を回避するために、昼間はなるべく起きてもらいましょうという取り組みは、どこの施設でもあると思います。

具体的にはデイサービスに通ったり、レクリエーションや体操を取り入れたりと様々あります。

しかし、人手不足な施設や意識の低い介護施設だと、とにかくベッドから離して、車椅子にホールに一人で無言で座らせて起こしておけば良い、と考えているところも多々あります。

 

本来車椅子はあくまで移動用ですので、長時間座る様には適していません。

私達の若い世代でも、長時間同じ椅子に同じ姿勢で座らされたら、腰が痛くてしかたありません。

ましてや高齢者だとなおさらです。

これも、ある意味身体拘束や虐待につながる可能性があります。

介護職は良かれと思いやっていることも、利用者の立場になって考える必要があります。

 

介護士の自己満足と思うこと、まとめ

日頃介護を行う中で、「これは介護側の自己満足ではないのか?」と思うことを書いてみました。

全ての人に当てはまるわけではありませんが、時と場合によっては虐待に繋がる事もあります。

一番怖いのが、介護側に罪の意識はなく、利用者のために良かれと思ってやっている事です。

利用者が本当に楽しいでいるのか?利用者が本当に望んでいるのか?侮辱していないか?

それらを常に考え介護していきたいものです。